
TERAKOYA講座第2回|BtoBマーケティングのリード獲得は“設計”が9割|流入の前にやるべきCV設計とは
TERAKOYAとは株式会社ベーシックが提供する、BtoBマーケティングの戦略設計からリード獲得、ナーチャリング、営業連携までを体系的に学べる全6回の実践型研修プログラムです。詳細はこちら
BtoBマーケティングに取り組んでいるものの、「施策がバラバラで成果につながらない」「何から始めるべきかわからない」といった課題を感じていませんか。
本記事は、これまで6,000社以上のBtoBマーケティングを支援してきた株式会社ベーシックが実際に提供している研修プログラムの内容をもとに構成しています。
この研修は、戦略設計からリード獲得、ナーチャリング、営業連携までを全6回で体系的に学べる内容となっており、「成果につながるマーケティングの全体設計」を身につけることを目的としています。
本シリーズでは、その研修内容をもとに、各テーマごとに分解しながら、実務で活用できる形で解説していきます。
今回は第2回として、「リード獲得の前提となるCV設計とWebサイト設計」にフォーカスし、成果につながる仕組みの作り方を解説します。
なぜリード獲得施策は“やっても成果が出ない”のか
BtoBマーケティングでは、広告やSEO、セミナー、ホワイトペーパーなど、使える施策が多いからこそ「流入を増やせば成果が出るはず」という発想に陥りやすくなります。ですが、実際には流入が増えてもリードが増えない、増えたとしても商談や受注につながらないというケースが少なくありません。
流入ばかり増やしても成果にはつながらない
リード獲得の成果は、単純にアクセス数だけで決まりません。たとえばSEOで記事流入を増やしても、次の行動が設計されていなければ見込み顧客はそのまま離脱します。
- 記事の次に何を見せるのかが決まっていない
- 資料ダウンロード後のフォロー導線が弱い
- 営業へ渡す判断基準が曖昧なままになっている
この状態では、施策ごとのKPIが並んでいても、受注までの導線としてつながっていないため、成果は頭打ちになります。
CV(コンバージョン)の設計が後回しになっている
問い合わせフォームや資料ダウンロード、セミナー申込といったCVポイントが弱いまま集客を強化しても、受け皿が整っていないため成果は安定しません。BtoBでは検討期間が長く、複数回の接点を経て比較検討されるため、どこで接点を獲得するかを先に決めておく必要があります。
特にBtoBでは、いきなり問い合わせに至るケースばかりではありません。比較表、事例集、チェックリスト、セミナー申込など、検討段階に応じたCVポイントを複数用意しておくことで、まだ商談化しない層とも継続的に接点を持てるようになります。
「とりあえず集客」が失敗を生む
流入施策だけを増やす運用は、担当者ごとに判断基準が変わりやすく、改善の軸もぶれます。結果として、広告・SEO・LP・サイト改修が個別最適になり、どの施策が本当に成果へ寄与しているのか見えなくなります。
本来は「どのターゲットに、どのオファーで、どの導線を通じてCVさせるか」が先に決まっているべきです。設計がないまま施策を増やすと、改善しているつもりでも判断材料がそろわず、再現性のある勝ちパターンを蓄積できません。
BtoBマーケで最初にやるべきは「CV設計」である
BtoBマーケティングのリード獲得は、まずCVをどう取るかを決めるところから始まります。流入の議論は、その受け皿が機能する状態をつくってからで十分です。
CV数は「流入数 × CVR」で決まる
リード獲得は、流入数とCVRの掛け算で決まります。つまり、アクセスを増やすか、CV率を高めるかのどちらか、あるいは両方を改善する必要があります。

BtoBマーケティングでは、CV数は『流入数×CVR』で決まります。流入を増やす前に、まずはCVRを改善する“受け皿設計”が必要です。
この式で考えると、流入拡大だけに予算を投じる危うさが見えてきます。CVRが低いまま流入を増やしても、広告費や制作費だけが膨らみやすいため、先にCVポイントや訴求、フォーム導線を整えてから集客を強化する順番が重要です。
まずは“バケツの穴を塞ぐ”ことが最優先
CVRが低い状態のまま広告費や制作工数を増やしても、流入の多くが取りこぼされます。BtoBマーケでは、流入を増やす前に、問い合わせ・資料DL・相談申込などのCVポイントが適切に配置されているかを見直すことが重要です。
言い換えると、現状のサイトやLPで「どこで離脱しているのか」を把握することが先決です。CTAが見つけにくい、入力項目が多い、訴求とオファーがずれているといった穴を塞ぐだけでも、同じ流入量で獲得件数が大きく変わることがあります。
施策は「流入」と「CV」で分けて考える
観点 | 主な施策 | 見るべき指標 |
|---|---|---|
流入を増やす | SEO、広告、セミナー集客、SNS | セッション数、流入チャネル別訪問数、クリック数 |
CVを増やす | LP改善、CTA改善、フォーム改善、導線設計 | CVR、フォーム到達率、CTAクリック率、CV数 |
この2つを分けて管理すると、課題の所在が明確になります。流入が足りないのか、流入はあるのにCVしないのかで打つべき施策はまったく異なるため、KPI設計やレポートもこの視点で整理しておくと改善が進めやすくなります。
Webサイトはリード獲得の“受け皿”である
BtoBサイトの役割はリード獲得
BtoBサイトは会社案内の場ではなく、見込み顧客との接点を生み出す場です。問い合わせ、資料ダウンロード、セミナー申込、事例閲覧など、次の行動を生み出す構造になってはじめて成果に直結します。
会社案内としての役割もありますが、BtoBサイトで優先すべきは事業成長につながる接点を生み出すことです。閲覧数や滞在時間だけで評価するのではなく、問い合わせや資料請求、セミナー申込など、次の行動につながったかで見る必要があります。
CVポイントを設計しなければリードは生まれない
ユーザーが検討中に取れる行動を複数用意しておくことで、顕在層だけでなく準顕在層も取り込めます。

問い合わせや資料DLなど、どこでCVを獲得するのかを明確にしなければ、サイトは閲覧されるだけで終わってしまいます。
どれだけサービス説明が充実していても、ユーザーが次に取る行動が明示されていなければ機会損失が起きます。ページごとの役割に応じて、相談、資料DL、事例閲覧、セミナー申込など適切なCTAを置き分けることが重要です。
サイト構成がCVに直結する
サービス紹介、導入事例、料金に関する情報、よくある質問、CTA配置など、サイト全体の構成はCV率に強く影響します。特にBtoBでは、比較検討の材料が不足すると営業接点まで進まないため、意思決定に必要な情報をどこで提示するかが重要です。
たとえば、サービス内容を理解した後に事例や料金の考え方へ自然に進める構成になっていれば、検討の不安を解消しやすくなります。逆に必要な情報が散らばっていると、比較検討の途中で離脱しやすくなるため、情報設計そのものがCVRに影響します。
ターゲットによってサイトの目的は変わる
サイトは“誰に向けるか”で役割が変わる
Webサイトは、顧客向けだけでなく、採用候補者、投資家、メディア、社会向けなど、複数の相手に向けて作られることがあります。しかし、1つのサイトですべてを同時に満たそうとすると、訴求がぼやけて成果につながりにくくなります。

ターゲットによってサイトの目的は大きく変わります。すべてのターゲットを対象にすると、情報が分散し成果につながりません。
同じコーポレートサイトでも、見込み顧客向けなのか、採用候補者向けなのか、投資家向けなのかで必要な情報は異なります。最初に主要ターゲットを定めておかないと、誰にとっても中途半端なサイトになりやすく、成果指標もぶれてしまいます。
BtoBサイトは基本的に“顧客向け”に設計する
リード獲得を目的にするなら、BtoBサイトは顧客向けに優先順位を置くべきです。
採用情報やIR情報が必要でも、リード獲得導線より上位に置きすぎると、肝心の見込み顧客が迷います。まずは誰にCVしてほしいのかを明確にし、その人が迷わず次の行動を取れる構成にすることが重要です。
もちろん採用や広報の情報も必要ですが、リード獲得を目的にするなら、顧客が比較検討で知りたい情報を優先して設計するべきです。
サービスの特徴、導入事例、支援範囲、CTAの配置といった要素を軸に構成することで、受け皿としての機能が高まります。
LP(ランディングページ)がCV獲得の鍵になる
LPは顕在層の受け皿として機能する
比較検討が進んでいる顕在層に対しては、広告や指名系キーワードの流入先としてLPが有効です。サービスの魅力や導入メリット、事例、CTAを1ページ内にまとめることで、迷いを減らしCVへつなげやすくなります。

LPは顕在層向けに設計され、広告のクリック先として機能します。まずはここでCVRを確保することが重要です。
広告経由で流入するユーザーは、ある程度課題や解決策を意識していることが多いため、LPでは回りくどい説明よりも、訴求の明確さとCVまでの短さが求められます。
広告文とLPのメッセージがつながっているかも、CVRを左右する大きな要素です。
CVRが出てから施策を広げるべき
LPのCVRが極端に低い段階で広告費を増やしても、費用対効果は悪化しやすくなります。先に受け皿の精度を上げることで、その後にSEOや広告を強化したときの成果も安定します。
先に受け皿の勝ち筋を見つけておけば、その後にSEOや広告、比較メディアなど流入チャネルを増やしても再現性を持って拡大できます。逆にCVRが読めないまま施策を広げると、どこで改善すべきか分からないまま運用コストだけが増えていきます。
LPはターゲット・訴求ごとに分ける
BtoBでは、業種や課題、役職によって響く訴求が変わります。1枚のLPですべてを説明するより、キーワードや広告訴求ごとにLPを分けたほうが、メッセージの一貫性が高まりCVRを改善しやすくなります。
たとえば「費用感を知りたい層」と「他社との違いを比較したい層」では、響くメッセージもCVの後押し材料も異なります。キーワードや広告訴求ごとにLPを分けることで、ユーザーの期待とページ内容のズレを減らし、CVRを高めやすくなります。
検討度によって施策とコンテンツを変える
BtoBでは検討度ごとにアプローチが変わる
すべてのユーザーが、いきなり問い合わせしたいわけではありません。課題を言語化できていない潜在層、情報収集中の準顕在層、比較検討中の顕在層など、検討度に応じて必要な施策は異なります。

ユーザーの検討度によって、適切な施策は異なります。すべてのユーザーに同じアプローチをしても成果は出ません。
まだ課題を言語化できていない潜在層に対して、いきなり商談を促しても動きません。一方で、明確層には比較材料や相談導線が必要です。検討度に合わせてオファーを変えることが、無理のないリード獲得につながります。
コンテンツも検討フェーズごとに最適化する
- 潜在層には、課題認識を促す記事コンテンツ
- 準顕在層には、比較材料になるホワイトペーパーやセミナー
- 顕在層には、LP、事例、問い合わせ導線
このように役割を分けることで、同じサイト内でもユーザーの温度感に合った接点を用意できます。
記事コンテンツは課題認識を促し、ホワイトペーパーは情報整理を助け、セミナーは理解を深める接点になります。
このように、コンテンツごとに役割を持たせることで、ユーザーを次の検討段階へ自然に進めやすくなります。
上から順に狙うのが基本戦略
成果を早く出したい場合は、まず顕在層向けのLPやCV導線を整え、その後に準顕在層、潜在層へと広げるのが基本です。受け皿が弱い状態で潜在層施策に投資しても、回収までに時間がかかりやすくなります。
実務では、まず顕在層や準顕在層でCVしやすい施策を固め、その後に潜在層向けのコンテンツ投資を広げていく進め方が現実的です。成果が見えやすい層から取りにいくことで、運用体制や改善サイクルも整えやすくなります。
リード獲得設計の進め方(実務ステップ)
実務では、以下の順番で整理すると判断しやすくなります。
ステップ | 確認ポイント | 主なアウトプット |
|---|---|---|
①CVポイントを設計する | 問い合わせ、資料DL、セミナーなど何をCVとするか | CV一覧、優先順位 |
②サイト構成を整える | CVへ至る導線、CTA配置、必要ページの過不足 | サイトマップ、導線設計 |
③LPを作成・改善する | 顕在層向けの訴求、フォーム、実績、比較材料 | LP案、改善仮説 |
④その後に流入施策を強化する | SEO、広告、セミナーでどのCVへ送客するか | 集客施策の優先順位 |
①CVポイントを設計する
まずは、問い合わせだけでなく、資料DLやセミナー申込など、検討度に応じたCVポイントを洗い出します。顧客が取りやすい行動を複数用意することが重要です。
最初に決めるべきなのは、「どの接点で、どの情報を交換するか」です。問い合わせだけに頼るのではなく、比較段階に応じた複数のCVポイントを用意することで、幅広い検討層を取りこぼしにくくなります。
②サイト構成を整える
CVポイントが決まったら、どのページからどのCTAへ送るのかを整理します。記事、サービスページ、事例、LPの役割を分けることで、迷いの少ない導線になります。
CVポイントを決めたら、それぞれの導線が自然につながるようサイト全体を整理します。ユーザーが知りたい順番に情報を配置し、次に進むべきCTAが迷わず見つかる状態を目指すことが重要です。
③LPを作成・改善する
顕在層向けの受け皿は、先に改善しておくべき領域です。訴求、CTA、フォーム項目、実績の見せ方を確認し、CVRを上げる余地を見つけます。
LPは一度作って終わりではなく、見出し、訴求、CTA、フォーム項目などを継続的に改善していく前提で考えます。ヒートマップやCVデータをもとにボトルネックを特定すると、改善の優先順位がつけやすくなります。
④その後に流入施策を強化する
受け皿が整ったあとにSEOや広告を強化すれば、増えた流入を取りこぼしにくくなります。順序を逆にしないことが、成果を出す企業の共通点です。
受け皿が整った段階で流入施策を広げれば、増えたアクセスを成果につなげやすくなります。SEO、広告、比較サイト、ウェビナー集客なども、どのCVポイントへ送客するかを明確にしたうえで組み合わせるのが基本です。
よくある失敗パターン
流入施策ばかり強化している
アクセス数は増えているのにCVが伸びない場合、集客ではなくCV設計に課題があるケースが多く見られます。
アクセス数やクリック数は増えているのに商談が増えない場合、この失敗パターンに当てはまる可能性があります。集客施策の評価をPVで終わらせず、その先のCVや商談化まで追えているかを見直す必要があります。
CVポイントが弱い
問い合わせしか用意されていない、CTAが下層ページにしかない、フォームが長すぎるといった状態では、ユーザーの離脱が増えやすくなります。
CTAが目立たない、オファーが魅力的でない、フォーム入力の負担が大きいといった状態では、ユーザーの関心を行動に変えられません。CVが取れない原因を流入不足と決めつけず、受け皿側の問題として点検することが大切です。
ターゲットが曖昧
誰に向けたサイトなのかが曖昧なままでは、訴求も導線も散漫になります。顧客向けサイトとして設計するのかどうかを明確にする必要があります。
誰に向けたサイトなのかが曖昧だと、訴求もCTAもぼやけます。結果として、LPのメッセージ、記事テーマ、ダウンロード資料の内容がばらつき、どの層にも刺さらない構成になりやすくなります。
まずやるべきアクション
自社サイトのCVポイントを洗い出す
まずは現在のサイト上に、どのCVポイントがいくつ存在しているかを棚卸しします。ページごとにCTAが適切かどうかも確認しましょう。
現状サイト内のどこでCVを取ろうとしているのかを一覧化してみると、抜け漏れが見えてきます。ページごとのCTA、オファーの種類、遷移先を棚卸しするだけでも、改善すべき箇所が明確になります。
導線とCTAを見直す
記事からサービスページ、サービスページから資料DLや問い合わせへ、という流れが自然につながっているかを見直します。CTAの位置や文言、数も改善ポイントになりやすい部分です。
CTAは設置してあるだけでは不十分で、文脈に合った場所に、適切な文言で配置されているかが重要です。ユーザーが読み進めた後に自然に次の行動へ移れるかという観点で導線を見直しましょう。
LPの改善余地を確認する
広告や指名検索から流入するLPがある場合は、ファーストビュー、訴求、実績、フォームの負荷を確認し、CVR改善の余地を探します。
すでにLPがある場合は、まず現状のCVRと離脱ポイントを確認します。ファーストビュー、訴求、実績、CTA、フォームのどこが障壁になっているかを把握できれば、改善の優先順位をつけやすくなります。
リード獲得を強化したい方へ
リード獲得は“設計”が9割
BtoBマーケティングでは、流入施策の数よりも、CVポイントとWebサイトの設計が成果を左右します。受け皿が整っていれば、同じ流入でも獲得できるリード数は変わります。
成果を左右するのは、集客チャネルの多さよりも、誰をどこでCVさせ、その後どうつなぐかという設計の精度です。だからこそ、施策を増やす前に全体像を整理することが、最短で成果に近づく方法になります。
CV設計から見直す重要性
自社サイトが本当にリード獲得の受け皿として機能しているか、LPやCTAが顧客の検討度に合っているかを見直すことで、施策全体の成果は大きく変わります。
CV設計を見直すことで、サイト改修、LP制作、SEO、広告運用など個別施策の優先順位も整理しやすくなります。全体設計がある状態なら、改善のたびに施策が分断されにくく、チーム内の共通認識も持ちやすくなります。
まずは資料DL・相談へ
「流入はあるのにCVが増えない」「サイトやLPのどこから手を付けるべきかわからない」という場合は、まず現状の設計を整理するところから始めるのがおすすめです。
「自社サイトのどこから見直すべきか分からない」という場合は、現状のCVポイントと導線を整理するところから始めるのがおすすめです。第三者の視点を入れることで、社内では気づきにくい機会損失や改善余地を発見しやすくなります。
BtoBマーケティングに取り組んでいるものの、「施策がバラバラで成果につながらない」「何から始めるべきかわからない」といった課題を感じていませんか。
本記事は、これまで6,000社以上のBtoBマーケティングを支援してきた株式会社ベーシックが実際に提供している研修プログラムの内容をもとに構成しています。
この研修は、戦略設計からリード獲得、ナーチャリング、営業連携までを全6回で体系的に学べる内容となっており、「成果につながるマーケティングの全体設計」を身につけることを目的としています。
本シリーズでは、その研修内容をもとに、各テーマごとに分解しながら、実務で活用できる形で解説していきます。
今回は第2回として、「リード獲得の前提となるCV設計とWebサイト設計」にフォーカスし、成果につながる仕組みの作り方を解説します。
なぜリード獲得施策は“やっても成果が出ない”のか
BtoBマーケティングでは、広告やSEO、セミナー、ホワイトペーパーなど、使える施策が多いからこそ「流入を増やせば成果が出るはず」という発想に陥りやすくなります。ですが、実際には流入が増えてもリードが増えない、増えたとしても商談や受注につながらないというケースが少なくありません。
流入ばかり増やしても成果にはつながらない
リード獲得の成果は、単純にアクセス数だけで決まりません。たとえばSEOで記事流入を増やしても、次の行動が設計されていなければ見込み顧客はそのまま離脱します。
- 記事の次に何を見せるのかが決まっていない
- 資料ダウンロード後のフォロー導線が弱い
- 営業へ渡す判断基準が曖昧なままになっている
この状態では、施策ごとのKPIが並んでいても、受注までの導線としてつながっていないため、成果は頭打ちになります。
CV(コンバージョン)の設計が後回しになっている
問い合わせフォームや資料ダウンロード、セミナー申込といったCVポイントが弱いまま集客を強化しても、受け皿が整っていないため成果は安定しません。BtoBでは検討期間が長く、複数回の接点を経て比較検討されるため、どこで接点を獲得するかを先に決めておく必要があります。
特にBtoBでは、いきなり問い合わせに至るケースばかりではありません。比較表、事例集、チェックリスト、セミナー申込など、検討段階に応じたCVポイントを複数用意しておくことで、まだ商談化しない層とも継続的に接点を持てるようになります。
「とりあえず集客」が失敗を生む
流入施策だけを増やす運用は、担当者ごとに判断基準が変わりやすく、改善の軸もぶれます。結果として、広告・SEO・LP・サイト改修が個別最適になり、どの施策が本当に成果へ寄与しているのか見えなくなります。
本来は「どのターゲットに、どのオファーで、どの導線を通じてCVさせるか」が先に決まっているべきです。設計がないまま施策を増やすと、改善しているつもりでも判断材料がそろわず、再現性のある勝ちパターンを蓄積できません。
BtoBマーケで最初にやるべきは「CV設計」である
BtoBマーケティングのリード獲得は、まずCVをどう取るかを決めるところから始まります。流入の議論は、その受け皿が機能する状態をつくってからで十分です。
CV数は「流入数 × CVR」で決まる
リード獲得は、流入数とCVRの掛け算で決まります。つまり、アクセスを増やすか、CV率を高めるかのどちらか、あるいは両方を改善する必要があります。

BtoBマーケティングでは、CV数は『流入数×CVR』で決まります。流入を増やす前に、まずはCVRを改善する“受け皿設計”が必要です。
この式で考えると、流入拡大だけに予算を投じる危うさが見えてきます。CVRが低いまま流入を増やしても、広告費や制作費だけが膨らみやすいため、先にCVポイントや訴求、フォーム導線を整えてから集客を強化する順番が重要です。
まずは“バケツの穴を塞ぐ”ことが最優先
CVRが低い状態のまま広告費や制作工数を増やしても、流入の多くが取りこぼされます。BtoBマーケでは、流入を増やす前に、問い合わせ・資料DL・相談申込などのCVポイントが適切に配置されているかを見直すことが重要です。
言い換えると、現状のサイトやLPで「どこで離脱しているのか」を把握することが先決です。CTAが見つけにくい、入力項目が多い、訴求とオファーがずれているといった穴を塞ぐだけでも、同じ流入量で獲得件数が大きく変わることがあります。
施策は「流入」と「CV」で分けて考える
観点 | 主な施策 | 見るべき指標 |
|---|---|---|
流入を増やす | SEO、広告、セミナー集客、SNS | セッション数、流入チャネル別訪問数、クリック数 |
CVを増やす | LP改善、CTA改善、フォーム改善、導線設計 | CVR、フォーム到達率、CTAクリック率、CV数 |
この2つを分けて管理すると、課題の所在が明確になります。流入が足りないのか、流入はあるのにCVしないのかで打つべき施策はまったく異なるため、KPI設計やレポートもこの視点で整理しておくと改善が進めやすくなります。
Webサイトはリード獲得の“受け皿”である
BtoBサイトの役割はリード獲得
BtoBサイトは会社案内の場ではなく、見込み顧客との接点を生み出す場です。問い合わせ、資料ダウンロード、セミナー申込、事例閲覧など、次の行動を生み出す構造になってはじめて成果に直結します。
会社案内としての役割もありますが、BtoBサイトで優先すべきは事業成長につながる接点を生み出すことです。閲覧数や滞在時間だけで評価するのではなく、問い合わせや資料請求、セミナー申込など、次の行動につながったかで見る必要があります。
CVポイントを設計しなければリードは生まれない
ユーザーが検討中に取れる行動を複数用意しておくことで、顕在層だけでなく準顕在層も取り込めます。

問い合わせや資料DLなど、どこでCVを獲得するのかを明確にしなければ、サイトは閲覧されるだけで終わってしまいます。
どれだけサービス説明が充実していても、ユーザーが次に取る行動が明示されていなければ機会損失が起きます。ページごとの役割に応じて、相談、資料DL、事例閲覧、セミナー申込など適切なCTAを置き分けることが重要です。
サイト構成がCVに直結する
サービス紹介、導入事例、料金に関する情報、よくある質問、CTA配置など、サイト全体の構成はCV率に強く影響します。特にBtoBでは、比較検討の材料が不足すると営業接点まで進まないため、意思決定に必要な情報をどこで提示するかが重要です。
たとえば、サービス内容を理解した後に事例や料金の考え方へ自然に進める構成になっていれば、検討の不安を解消しやすくなります。逆に必要な情報が散らばっていると、比較検討の途中で離脱しやすくなるため、情報設計そのものがCVRに影響します。
ターゲットによってサイトの目的は変わる
サイトは“誰に向けるか”で役割が変わる
Webサイトは、顧客向けだけでなく、採用候補者、投資家、メディア、社会向けなど、複数の相手に向けて作られることがあります。しかし、1つのサイトですべてを同時に満たそうとすると、訴求がぼやけて成果につながりにくくなります。

ターゲットによってサイトの目的は大きく変わります。すべてのターゲットを対象にすると、情報が分散し成果につながりません。
同じコーポレートサイトでも、見込み顧客向けなのか、採用候補者向けなのか、投資家向けなのかで必要な情報は異なります。最初に主要ターゲットを定めておかないと、誰にとっても中途半端なサイトになりやすく、成果指標もぶれてしまいます。
BtoBサイトは基本的に“顧客向け”に設計する
リード獲得を目的にするなら、BtoBサイトは顧客向けに優先順位を置くべきです。
採用情報やIR情報が必要でも、リード獲得導線より上位に置きすぎると、肝心の見込み顧客が迷います。まずは誰にCVしてほしいのかを明確にし、その人が迷わず次の行動を取れる構成にすることが重要です。
もちろん採用や広報の情報も必要ですが、リード獲得を目的にするなら、顧客が比較検討で知りたい情報を優先して設計するべきです。
サービスの特徴、導入事例、支援範囲、CTAの配置といった要素を軸に構成することで、受け皿としての機能が高まります。
LP(ランディングページ)がCV獲得の鍵になる
LPは顕在層の受け皿として機能する
比較検討が進んでいる顕在層に対しては、広告や指名系キーワードの流入先としてLPが有効です。サービスの魅力や導入メリット、事例、CTAを1ページ内にまとめることで、迷いを減らしCVへつなげやすくなります。

LPは顕在層向けに設計され、広告のクリック先として機能します。まずはここでCVRを確保することが重要です。
広告経由で流入するユーザーは、ある程度課題や解決策を意識していることが多いため、LPでは回りくどい説明よりも、訴求の明確さとCVまでの短さが求められます。
広告文とLPのメッセージがつながっているかも、CVRを左右する大きな要素です。
CVRが出てから施策を広げるべき
LPのCVRが極端に低い段階で広告費を増やしても、費用対効果は悪化しやすくなります。先に受け皿の精度を上げることで、その後にSEOや広告を強化したときの成果も安定します。
先に受け皿の勝ち筋を見つけておけば、その後にSEOや広告、比較メディアなど流入チャネルを増やしても再現性を持って拡大できます。逆にCVRが読めないまま施策を広げると、どこで改善すべきか分からないまま運用コストだけが増えていきます。
LPはターゲット・訴求ごとに分ける
BtoBでは、業種や課題、役職によって響く訴求が変わります。1枚のLPですべてを説明するより、キーワードや広告訴求ごとにLPを分けたほうが、メッセージの一貫性が高まりCVRを改善しやすくなります。
たとえば「費用感を知りたい層」と「他社との違いを比較したい層」では、響くメッセージもCVの後押し材料も異なります。キーワードや広告訴求ごとにLPを分けることで、ユーザーの期待とページ内容のズレを減らし、CVRを高めやすくなります。
検討度によって施策とコンテンツを変える
BtoBでは検討度ごとにアプローチが変わる
すべてのユーザーが、いきなり問い合わせしたいわけではありません。課題を言語化できていない潜在層、情報収集中の準顕在層、比較検討中の顕在層など、検討度に応じて必要な施策は異なります。

ユーザーの検討度によって、適切な施策は異なります。すべてのユーザーに同じアプローチをしても成果は出ません。
まだ課題を言語化できていない潜在層に対して、いきなり商談を促しても動きません。一方で、明確層には比較材料や相談導線が必要です。検討度に合わせてオファーを変えることが、無理のないリード獲得につながります。
コンテンツも検討フェーズごとに最適化する
- 潜在層には、課題認識を促す記事コンテンツ
- 準顕在層には、比較材料になるホワイトペーパーやセミナー
- 顕在層には、LP、事例、問い合わせ導線
このように役割を分けることで、同じサイト内でもユーザーの温度感に合った接点を用意できます。
記事コンテンツは課題認識を促し、ホワイトペーパーは情報整理を助け、セミナーは理解を深める接点になります。
このように、コンテンツごとに役割を持たせることで、ユーザーを次の検討段階へ自然に進めやすくなります。
上から順に狙うのが基本戦略
成果を早く出したい場合は、まず顕在層向けのLPやCV導線を整え、その後に準顕在層、潜在層へと広げるのが基本です。受け皿が弱い状態で潜在層施策に投資しても、回収までに時間がかかりやすくなります。
実務では、まず顕在層や準顕在層でCVしやすい施策を固め、その後に潜在層向けのコンテンツ投資を広げていく進め方が現実的です。成果が見えやすい層から取りにいくことで、運用体制や改善サイクルも整えやすくなります。
リード獲得設計の進め方(実務ステップ)
実務では、以下の順番で整理すると判断しやすくなります。
ステップ | 確認ポイント | 主なアウトプット |
|---|---|---|
①CVポイントを設計する | 問い合わせ、資料DL、セミナーなど何をCVとするか | CV一覧、優先順位 |
②サイト構成を整える | CVへ至る導線、CTA配置、必要ページの過不足 | サイトマップ、導線設計 |
③LPを作成・改善する | 顕在層向けの訴求、フォーム、実績、比較材料 | LP案、改善仮説 |
④その後に流入施策を強化する | SEO、広告、セミナーでどのCVへ送客するか | 集客施策の優先順位 |
①CVポイントを設計する
まずは、問い合わせだけでなく、資料DLやセミナー申込など、検討度に応じたCVポイントを洗い出します。顧客が取りやすい行動を複数用意することが重要です。
最初に決めるべきなのは、「どの接点で、どの情報を交換するか」です。問い合わせだけに頼るのではなく、比較段階に応じた複数のCVポイントを用意することで、幅広い検討層を取りこぼしにくくなります。
②サイト構成を整える
CVポイントが決まったら、どのページからどのCTAへ送るのかを整理します。記事、サービスページ、事例、LPの役割を分けることで、迷いの少ない導線になります。
CVポイントを決めたら、それぞれの導線が自然につながるようサイト全体を整理します。ユーザーが知りたい順番に情報を配置し、次に進むべきCTAが迷わず見つかる状態を目指すことが重要です。
③LPを作成・改善する
顕在層向けの受け皿は、先に改善しておくべき領域です。訴求、CTA、フォーム項目、実績の見せ方を確認し、CVRを上げる余地を見つけます。
LPは一度作って終わりではなく、見出し、訴求、CTA、フォーム項目などを継続的に改善していく前提で考えます。ヒートマップやCVデータをもとにボトルネックを特定すると、改善の優先順位がつけやすくなります。
④その後に流入施策を強化する
受け皿が整ったあとにSEOや広告を強化すれば、増えた流入を取りこぼしにくくなります。順序を逆にしないことが、成果を出す企業の共通点です。
受け皿が整った段階で流入施策を広げれば、増えたアクセスを成果につなげやすくなります。SEO、広告、比較サイト、ウェビナー集客なども、どのCVポイントへ送客するかを明確にしたうえで組み合わせるのが基本です。
よくある失敗パターン
流入施策ばかり強化している
アクセス数は増えているのにCVが伸びない場合、集客ではなくCV設計に課題があるケースが多く見られます。
アクセス数やクリック数は増えているのに商談が増えない場合、この失敗パターンに当てはまる可能性があります。集客施策の評価をPVで終わらせず、その先のCVや商談化まで追えているかを見直す必要があります。
CVポイントが弱い
問い合わせしか用意されていない、CTAが下層ページにしかない、フォームが長すぎるといった状態では、ユーザーの離脱が増えやすくなります。
CTAが目立たない、オファーが魅力的でない、フォーム入力の負担が大きいといった状態では、ユーザーの関心を行動に変えられません。CVが取れない原因を流入不足と決めつけず、受け皿側の問題として点検することが大切です。
ターゲットが曖昧
誰に向けたサイトなのかが曖昧なままでは、訴求も導線も散漫になります。顧客向けサイトとして設計するのかどうかを明確にする必要があります。
誰に向けたサイトなのかが曖昧だと、訴求もCTAもぼやけます。結果として、LPのメッセージ、記事テーマ、ダウンロード資料の内容がばらつき、どの層にも刺さらない構成になりやすくなります。
まずやるべきアクション
自社サイトのCVポイントを洗い出す
まずは現在のサイト上に、どのCVポイントがいくつ存在しているかを棚卸しします。ページごとにCTAが適切かどうかも確認しましょう。
現状サイト内のどこでCVを取ろうとしているのかを一覧化してみると、抜け漏れが見えてきます。ページごとのCTA、オファーの種類、遷移先を棚卸しするだけでも、改善すべき箇所が明確になります。
導線とCTAを見直す
記事からサービスページ、サービスページから資料DLや問い合わせへ、という流れが自然につながっているかを見直します。CTAの位置や文言、数も改善ポイントになりやすい部分です。
CTAは設置してあるだけでは不十分で、文脈に合った場所に、適切な文言で配置されているかが重要です。ユーザーが読み進めた後に自然に次の行動へ移れるかという観点で導線を見直しましょう。
LPの改善余地を確認する
広告や指名検索から流入するLPがある場合は、ファーストビュー、訴求、実績、フォームの負荷を確認し、CVR改善の余地を探します。
すでにLPがある場合は、まず現状のCVRと離脱ポイントを確認します。ファーストビュー、訴求、実績、CTA、フォームのどこが障壁になっているかを把握できれば、改善の優先順位をつけやすくなります。
リード獲得を強化したい方へ
リード獲得は“設計”が9割
BtoBマーケティングでは、流入施策の数よりも、CVポイントとWebサイトの設計が成果を左右します。受け皿が整っていれば、同じ流入でも獲得できるリード数は変わります。
成果を左右するのは、集客チャネルの多さよりも、誰をどこでCVさせ、その後どうつなぐかという設計の精度です。だからこそ、施策を増やす前に全体像を整理することが、最短で成果に近づく方法になります。
CV設計から見直す重要性
自社サイトが本当にリード獲得の受け皿として機能しているか、LPやCTAが顧客の検討度に合っているかを見直すことで、施策全体の成果は大きく変わります。
CV設計を見直すことで、サイト改修、LP制作、SEO、広告運用など個別施策の優先順位も整理しやすくなります。全体設計がある状態なら、改善のたびに施策が分断されにくく、チーム内の共通認識も持ちやすくなります。
まずは資料DL・相談へ
「流入はあるのにCVが増えない」「サイトやLPのどこから手を付けるべきかわからない」という場合は、まず現状の設計を整理するところから始めるのがおすすめです。
「自社サイトのどこから見直すべきか分からない」という場合は、現状のCVポイントと導線を整理するところから始めるのがおすすめです。第三者の視点を入れることで、社内では気づきにくい機会損失や改善余地を発見しやすくなります。












