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SEOキーワード選定で成果が出ない5つの原因と立て直し方|BtoB企業の改善実例つき

SEOキーワード選定とは、検索エンジンで上位表示を狙うキーワードを調査・選択するプロセスです。BtoB企業のキーワード選定で成果が出ない最大の原因は、「検索ボリューム偏重」と「購買プロセスの偏り」にあります。6,650社超のBtoB企業を伴走支援する中で見えてきたのは、成果が出ない企業に共通する「目的のないコンテンツ」「ターゲット不在」「改善なき運用」という3つの落とし穴です。本記事では、KW選定をしたのに商談につながらないBtoB企業が陥る5つの原因を特定し、既存コンテンツを活かしながら立て直す実践手順を解説します。

「記事を増やしたのにリードが来ない」「PVは伸びたが商談につながらない」——BtoBマーケティング担当者の多くが、こうした課題に直面しています。キーワード選定の基本手順を知りたい方は、BtoB企業が商談を生むキーワード選定の実践7ステップをご覧ください。本記事は、すでにKW選定を実施したが成果が出ていない方に向けた「診断→原因特定→立て直し」の記事です。

目次[非表示]

  1. 1.SEOキーワード選定で「成果が出ない」と感じたら確認すべき3つのシグナル
  2. 2.BtoB企業のキーワード選定で成果が出ない5つの原因
  3. 3.キーワード選定を立て直す実践3ステップ
  4. 4.立て直し後にSEOキーワード選定の成果を加速させる3つのコツ
  5. 5.よくある質問(FAQ)
  6. 6.まとめ

SEOキーワード選定で「成果が出ない」と感じたら確認すべき3つのシグナル

SEOキーワード選定で「成果が出ない」と感じたら確認すべき3つのシグナル

まずは、自社のキーワード選定に問題があるかどうかを診断しましょう。以下の3つのシグナルのうち、1つでも当てはまるなら、次章の「5つの原因」で根本原因を特定することをおすすめします。

シグナル①:記事数は増えたのにリード数が横ばい

月間PVは右肩上がりなのに、資料ダウンロードや問い合わせの数が比例して増えない状態です。これは、集めている検索トラフィックと自社サービスのターゲットがズレている可能性を示しています。

多くの企業ブログが書きやすい「Knowクエリ(〜とは)」ばかり増やしてしまいますが、これではアクセスは増えても売上には繋がりません。PVだけを追いかけていると、この状態に陥りやすくなります。

シグナル②:PVは伸びたが問い合わせにつながらない

「〜とは」「〜 意味」といった解説記事でPVを稼いでいるものの、読者は「勉強中」の層であり、導入検討フェーズにいません。BtoBサイトの平均CVR(コンバージョン率)は1%前後ですが、情報収集系のKWに偏ったサイトでは0.1〜0.3%程度に低迷するケースが見られます。

PVが月間1万を超えていても、CVRが0.3%以下ならキーワード選定の方向性を見直すサインです。

シグナル③:営業から「SEOリードの質が低い」と言われる

マーケティング部門がリード数を追い、営業部門が商談化率を追う——この構造的なズレが、キーワード選定にも影響しています。BtoBのSEOで陥りがちな失敗例には「キーワード選定が曖昧」「コンテンツが専門的すぎてユーザー視点が抜け落ちる」「社内リソース不足で施策が放置される」などがあります。営業が「このリードは商談にならない」と感じているなら、KW選定時に営業視点が欠落している証拠です。

BtoB企業のキーワード選定で成果が出ない5つの原因

シグナルに心当たりがあった方は、以下の5つの原因のどれに該当するかを確認してください。

原因①:検索ボリューム偏重で「商談から遠いKW」ばかり選んでいる

「マーケティング」「DX」など月間検索数1万超のビッグワードを狙い、検索順位は上がったものの、流入の大半がターゲット外(学生、個人事業主、他業種)で占められているパターンです。

キーワードの選び方を間違えると、どれだけ記事を書いても成果が出ません。BtoB企業がキーワード選定でやりがちな失敗パターンとして、検索ボリュームだけで選んでしまうケースがあります。

具体例を見てみましょう。

選定パターン

キーワード

月間Vol

結果

NG

「働き方改革 とは」

8,100

PVは増えたが問い合わせゼロ

改善

「勤怠管理 システム 比較」

390

月3件の資料請求を獲得

BtoBのSEOにおいて、「検索ボリュームの大きさ」を優先してキーワードを選ぶのは危険です。最終目的はPVではなく「受注(売上)」です。月間検索数が100未満であっても、「〇〇システム 導入事例」「〇〇 費用」といった比較検討フェーズのユーザーが検索する「商談確度の高いキーワード」を最優先で対策すべきです。

原因②:ペルソナが浅く、検索行動の解像度が低い

「30代のマーケティング担当者」程度のペルソナ設定で止まっていませんか。ペルソナの解像度が低いと、実際の検索語句とズレたKWを選定してしまいます。

キーワードを選ぶ前のペルソナ整理において、会議室の推測だけで「業務を効率化したいはずだ」と設定してしまうと、ありきたりなキーワードしか浮かんできません。ferretソリューションでは、まず「売上に最も貢献している(LTVが高い)既存顧客」のデータから共通項を抽出することを推奨しています。そして、その顧客の「Why(なぜこの課題を解決したいのか)」を5回繰り返し問い続けます。

監修者

「業務を効率化したい」→ なぜ? →「残業が多い」→ なぜ? →「手作業が多い」→ なぜ? →「ツールが古い」→ なぜ? →「予算が通らない」→ なぜ? →「ROIを示せていない」。ここまで掘り下げると、「勤怠管理 ROI」「業務効率化 稟議 通し方」といった独自のKWが見えてきます。

表面的な現場の悩みから、経営層が関わる「真の組織課題」に行き着くまで深掘りすることで、競合がまだ気づいていない独自のコンバージョンキーワードを発見できます。

ペルソナ設計やターゲット設定の具体的な進め方は、BtoBマーケティングのターゲット設計についての記事も参考にしてください。

原因③:購買プロセスの「情報収集」段階に偏っている

多くのBtoB企業は「情報収集」段階のキーワードに偏りがちですが、「比較検討」「導入決定」段階のキーワードこそ商談に直結します。

自社の公開済み記事を購買プロセスごとに分類してみてください。以下のような偏りがないか確認しましょう。

購買段階

検索意図

KW例

記事数の偏り

課題認知

Know(知りたい)

「営業 生産性 低い 原因」

★★★(多い)

情報収集

Know(学びたい)

「SFA とは」「営業DX 進め方」

★★★(多い)

比較検討

Investigate(比べたい)

「SFA 比較」「○○ vs △△」

★(少ない)

導入決定

Do(行動したい)

「SFA 導入 費用」「○○ 無料トライアル」

☆(ほぼない)

「比較検討」「導入決定」段階の記事が手薄なら、商談につながらないのは当然です。記事数の問題ではなく、KWポートフォリオのバランスの問題です。

購買プロセス(カスタマージャーニー)の設計方法については、BtoBのカスタマージャーニー設計についての記事で詳しく解説しています。

原因④:KW選定が「一度きり」で見直しサイクルがない

半年〜1年前に選定したKWリストのまま記事を量産していませんか。市場環境の変化、競合の参入、自社サービスの進化に追従できていないと、選定時には有効だったKWが陳腐化します。

読者の検索ニーズやトレンドは変化するため、選定して時間の経ったキーワードは効果が下がる可能性があります。定期的に選定したキーワードを見直し、新しいキーワードの追加や優先度の変更を検討してください。

KW選定の見直しは四半期に1回を推奨します。MA/SFAのデータ蓄積サイクルに合わせると、定量的な判断がしやすくなります。

原因⑤:マーケと営業の分断でKW選定に現場感がない

マーケティング部門だけでKWを選定し、営業が商談で使う言葉や顧客が実際に抱える課題が反映されていない——これはBtoB企業で最も多い構造的な問題です。

シードキーワードを洗い出す際、マーケティング部門だけでツールを回しても「現場感のないキーワード」になりがちです。営業部門からの「生々しいフィードバック」の抽出が鉄則です。「実際の商談で顧客がどんな悩みを口にしていたか」「失注したときの競合はどこだったか」といった一次情報を基に、キーワードを導き出します。

BtoBでは、SEOツールで機械的にキーワードを抽出するよりも、顧客と向き合い、自社で考え抜く方が成果に繋がるキーワードを見つけやすいのです。

キーワード選定を立て直す実践3ステップ

キーワード選定を立て直す実践3ステップ

原因が特定できたら、以下の3ステップで立て直しを進めましょう。新規記事の量産を一旦止め、既存コンテンツを活かしながら効率的に改善する方法です。

Step 1:既存記事の棚卸し——「商談貢献度」で仕分ける

まず、公開済みの記事をスプレッドシートに一覧化し、以下の3段階で仕分けます。

分類

基準

対応

A:商談貢献あり

CV実績あり、または商談化したリードの流入元

優先的にリライト・強化

B:PV高・CV低

月間PV 500以上だがCV実績なし

KW差し替え・CTA見直し

C:PV低・CV低

月間PV 100未満かつCV実績なし

統合・削除を検討

まずはGoogle Search Consoleで自社の現状を把握し、改善可能なページを特定します。具体的には、Google Search Consoleで「掲載順位11〜30位」かつ「表示回数が多い」ページを抽出してください。これらは「あと一歩で1ページ目に入る」宝の山です。

GA4の「ランディングページ」レポートとGoogle Search Consoleの「検索パフォーマンス」を突き合わせると、PVとCVの両方のデータで記事を評価できます。

Step 2:営業フィードバックでKWリストを再構築する

棚卸しの結果を持って、営業チームにヒアリングを行います。聞くべきポイントは3つです。

  1. 商談で顧客が使う言葉:「御社のサービスを何と呼んでいますか?」「どんな課題を口にしますか?」
  2. よくある質問:「商談中に必ず聞かれる質問は?」「比較されるサービスは?」
  3. 失注理由:「なぜ失注しましたか?」「競合のどこが評価されましたか?」

これらの回答をKWリストに翻訳します。たとえば、営業が「顧客は『リード管理がExcelで限界』とよく言う」と教えてくれたら、「リード管理 Excel 限界」「リード管理 脱Excel」といったKW候補が生まれます。

既存顧客へのヒアリングが最も効果的です。「導入前にどんなキーワードで検索しましたか?」と直接聞くことで、ツールでは見つけられないリアルな検索語句が手に入ります。

Step 3:購買プロセス×商談確度でKWを再優先順位付けする

棚卸し結果と営業フィードバックを統合し、KWの優先順位を再設計します。

優先順位は、以下の3つの評価軸に基づいて決定します。ビジネスインパクト(確度):獲得リードが受注に繋がる可能性が高いキーワードを最上位にする。難易度(競合性):競合が強くない、短期間で上位表示が狙えるキーワードを初期段階で優先する。関連性(網羅性):テーマ全体を構成するために必要な記事を戦略的に含める。

BtoBでは「検索ボリューム」の重みを意図的に下げ、「商談確度」を最優先にすることがポイントです。「CRM 比較 中小企業」(月間150検索)のように、低ボリュームでも購買意図が高いキーワードを優先します。

ROI試算で経営層を巻き込む

「検索順位が上がりました」では稟議は通りません。SEOへの投資を説得するには、キーワード選定を単なる集客施策ではなく、「事業のKGI(売上)から逆算した投資対効果(ROI)」として提示することが重要です。目標売上から必要な受注数、商談数、リード数を逆算し、「この商談確度の高いキーワード群で〇〇件のMQLを獲得すれば、中長期的なWeb資産としてCPA(獲得単価)がここまで下がる」というロジックを提示しましょう。

BtoBは目標の売上・受注件数から必要リード数を算出します。商談化率(リード→商談化)は20〜30%程度、案件化率(商談化→案件化)は40〜60%程度、受注率(案件化→受注)は20〜40%程度が目安です。この数値を使えば、「月間○件のリードを獲得するために、どのKWで何本の記事が必要か」を定量的に示せます。

立て直し後にSEOキーワード選定の成果を加速させる3つのコツ

立て直し後にSEOキーワード選定の成果を加速させる3つのコツ

立て直しの3ステップを実行したら、次は成果を持続・加速させる仕組みを構築しましょう。

コツ①:MA/SFAデータを活用した定量的なKW評価サイクル

MAツールを活用したリードナーチャリングの基本は、リードナーチャリングの実践方法についての記事で解説しています。

SEOで成果を出すには獲得後の「MA/SFA連携」と「営業連携」の設計が不可欠です。「特定の比較キーワードから流入し、資料をDLしたリード」をMAツールでスコアリングし、HOTリードとして即座に営業へ通知する仕組みを作ります。リードの検索意図(どのKWで来たか)を営業と共有し、アプローチ基準(SLA)を合意することで、初めてキーワード選定が「売上」に直結します。

四半期ごとに以下のサイクルを回しましょう。

  1. データ収集:GSC(流入KW)× MA(リードスコア)× SFA(商談化・受注実績)を突き合わせる
  2. KW評価:商談化率の高いKWを特定し、横展開候補をリストアップ
  3. KWリスト更新:低パフォーマンスKWの入れ替え、新規KWの追加
  4. コンテンツ計画:次の四半期で制作・リライトする記事を決定

コツ②:マーケ×営業のハイブリッド型KW選定体制

精緻なキーワード選定とコンテンツマップを作成しても、それに合わせた記事を継続的に執筆し、リライトしていく社内リソースが不足していれば施策は頓挫してしまいます。すべてを社内で抱え込まず、業務を戦略的に切り分けましょう。「営業現場へのヒアリング」や「自社の強みの定義」といったコア業務は自社で行い、「専門的なキーワードツールの分析」「SEO構成案の作成」「実際の記事執筆」といったノンコア業務は、BtoBの実績ある外部パートナーに伴走・代行してもらう『ハイブリッド型』の体制を築くことが、最短で商談を創出する賢明な選択です。

マーケティング施策を成功に導くには、意思決定者・専任担当者・外部コンサルの「三位一体」のチームが理想です。意思決定者が予算と優先順位を判断し、専任担当者が施策を実行・振り返りし、外部コンサルが知見と第三者視点のフィードバックを提供します。

月1回の合同MTGで、営業が持つ「顧客の生の声」とマーケが持つ「検索データ」を掛け合わせることで、商談につながるKWの精度が格段に上がります。

コツ③:既存記事のリライトで「資産」を活かす

新規記事の量産より、Step 1で仕分けた「B:PV高・CV低」の既存記事をリライトする方がROIが高いケースが多くあります。

リライトで見直すべき3つのポイント:

  1. KWの差し替え:情報収集系KW → 比較検討系KWへシフト
  2. CTAの見直し:記事の検索意図に合ったCTA(資料DL、無料診断、事例集など)に変更
  3. 購買プロセス後半のKW追加:「〇〇 比較」「〇〇 費用」「〇〇 導入事例」などを見出しに組み込む

目的とKPIを明確化したうえで小さく始め、定期的に分析・改善を繰り返しながら運用体制を整えていくことが欠かせません。リライトは1〜3ヶ月で効果が出始めるため、新規記事(3〜6ヶ月)より早く成果を実感できます。リライトの具体的な手法やチェックポイントは、SEO記事のリライト方法についての記事で詳しく紹介しています。

よくある質問(FAQ)

Q
キーワード選定の見直しはどのくらいの頻度で行うべきですか?
A
四半期に1回を推奨します。MA/SFAのデータ蓄積サイクルに合わせ、商談化率の高いKWの特定と低パフォーマンスKWの入れ替えを行いましょう。市場変化が激しい業界では月次での簡易チェックも有効です。
Q
少ない記事数(月2〜4本)でも立て直しは可能ですか?
A
可能です。むしろ少数精鋭で商談確度の高いKWに集中する方が効率的です。「比較検討」「導入決定」段階のKWに絞り、1記事あたりの専門性を高めることで、少ない記事数でもCVRを大幅に改善できます。
Q
無料ツールだけで立て直しはできますか?
A
GSC(Google Search Console)+GA4+ラッコキーワードの無料3点セットで、基本的な棚卸しとKW再設計は十分に行えます。無料ツール(Googleキーワードプランナー+ラッコキーワード+Search Console)の3点セットで、BtoBのキーワード選定に必要な基本情報は十分に揃います。
Q
成果が出ない既存記事は削除すべきですか?
A
即削除は避けてください。まずはStep 1の棚卸しで「C:PV低・CV低」に分類された記事を特定し、関連テーマの記事と統合(リダイレクト)するか、KWを差し替えてリライトするかを判断しましょう。統合によってコンテンツの網羅性が上がり、SEO評価が向上するケースもあります。

まとめ

BtoB企業のSEOキーワード選定で成果が出ない原因は、大きく5つに集約されます。

  1. 検索ボリューム偏重で商談から遠いKWを選んでいる
  2. ペルソナが浅く、検索行動の解像度が低い
  3. 購買プロセスの「情報収集」段階に偏っている
  4. KW選定が一度きりで見直しサイクルがない
  5. マーケと営業の分断でKW選定に現場感がない

立て直しは、①既存記事の棚卸し → ②営業フィードバックでKW再構築 → ③商談確度ベースの再優先順位付け、の3ステップで進めます。新規記事の量産を止め、既存コンテンツの改善から着手するのが最も効率的です。

これからキーワード選定を体系的に始めたい方、基本の手順をおさらいしたい方は、BtoB企業が商談を生むキーワード選定の実践7ステップもあわせてご覧ください。


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菊池 貴行(きくち たかゆき)
菊池 貴行(きくち たかゆき)
金融機関、メディア運営会社を経て2018年より株式会社ベーシックへ入社。 ferret Oneカスタマーサクセス部にて、オンボーディングチーム立ち上げメンバーとして活躍し、顧客の「BtoBマーケティング」の立ち上げ支援を行い、 担当社数は累計120社以上。 製造業・ITサービス・コンサルティングサービスなど、有形から無形の幅広い業界の企業に対して、各社の事業理解から組織状態など踏まえた顧客に 寄り添った戦略設計や施策の設計などマーケティング支援を行う。 現在はマーケティング部にてセミナーの企画から講師を担当し、これまでに支援してきた豊富な経験をもとにした、実務に使えるセミナー内容に定評がある。

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