
BtoBの問い合わせを増やす方法|増えない5つの原因と改善施策
※本記事は「原因の診断と、明日から着手できる改善施策」に焦点を当てています。問い合わせを増やす戦略設計の全体像から知りたい方は、「BtoBホームページの問い合わせを増やす方法|戦略設計から実行」もあわせてご覧ください。
BtoBサイトの問い合わせが増えない原因は、大きく「集客不足」と「CVR(コンバージョン率)の低さ」に分かれます。月間セッション1,000未満なら集客施策が先、1,000以上でCV数が少ないならCVR改善が優先です。BtoBサイトの平均CVRは1〜3%が目安であり、フォーム項目を6項目程度に絞る、導入事例を5件以上掲載してCVRを15〜25%向上させる、問い合わせ後5分以内に営業が接触するといった具体的な打ち手で、問い合わせ数と質の両方を改善できます。
「サイトをリニューアルしたのに問い合わせが増えない」「広告費をかけているのに商談につながらない」——BtoBマーケティングの現場では、こうした悩みが後を絶ちません。
問い合わせを増やすには、闇雲に施策を打つのではなく、まず「なぜ増えないのか」を正しく診断することが出発点です。この記事では、問い合わせが増えない5つの原因を特定し、原因ごとに「明日から着手できる改善施策」を数値データとともに解説します。
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BtoBサイトの問い合わせが増えない原因は「集客」か「CVR」のどちらかにある

BtoBサイトの問い合わせ数は、シンプルな掛け算で決まります。
問い合わせ数 = サイト訪問数 × CVR(コンバージョン率)
BtoBの問い合わせ増加には「訪問者数×CVR」の戦略設計が不可欠です。この構造を理解しないまま施策を打つと、的外れな改善に時間とコストを費やしてしまいます。
自社の課題を3分で診断する方法
GA4で以下の指標を確認し、自社がどちらの課題を抱えているかを切り分けましょう。
月間セッションが1,000以下の場合は施策の量が根本的に足りていない状態であり、CVRの改善よりも先に流入を増やす施策(広告・SEO)を優先する必要があります。
「なんとなく施策を回す」状態から脱却するKGI逆算の目標設計
BtoBサイトで問い合わせが増えない最大の原因は、Web施策の実行自体が目的化し、事業目標とマーケティング指標がつながっていないことにあります。
ferretソリューションの支援現場でも、まず最終的な事業の「売上(KGI)」から逆算した目標設計を行うことを鉄則としています。目標売上から必要な受注数を導き、案件化率や商談化率のプロセス係数を用いて、必要なリード数(問い合わせ数)を論理的に算出します。
たとえば「年間売上1億円」が目標で、平均受注単価が500万円・受注率が25%・商談化率が30%であれば、必要な問い合わせ数は月間約22件と算出できます。この逆算ロジックに基づく明確な目標設定こそが、なんとなく施策を回す状態から脱却し、問い合わせを増やす戦略の土台です。
BtoBサイトのCVRベンチマーク
自社のCVRが適正かどうかを判断するために、業界平均を把握しておきましょう。
自社のCVRが業界平均を下回っている場合は、フォームやCTAの改善で短期的な成果が見込めます。平均以上であれば、集客の量を増やす方が効率的です。
【集客の課題】訪問数が足りないときの改善施策

月間セッションが1,000未満、またはサービスページへの流入が極端に少ない場合は、まず「見込み顧客にサイトを見つけてもらう」ことが最優先です。
SEO・広告・コンテンツマーケの使い分け
集客施策は大きく3つに分かれます。それぞれの特性を理解し、自社の状況に合った施策から着手しましょう。
広告は早ければ翌日から流入が発生しますが、SEOやコンテンツが成果として表れるには数ヶ月単位の時間が必要です。短期で成果を出したいなら広告、中長期で安定した集客基盤を作りたいならSEOという使い分けが基本です。
検討段階別のキーワード設計
BtoB SEOの本質は検索流入を増やすことではなく、見込み顧客との接点を仕組み化することです。キーワードは検討段階に応じて設計します。
- 潜在層(課題認識前):「業務効率化 方法」「DX 進め方」など課題系キーワード
- 準顕在層(情報収集中):「MAツール 比較」「SFA 選び方」など手法系キーワード
- 顕在層(導入検討中):「○○ツール 料金」「○○ 導入事例」など比較・検討系キーワード
まず目指すべき記事本数の目安は、理想で120本以上、最低限で60本以上です。60記事を超えてくると自然検索経由の訪問数が大きく伸び、約4,000〜4,500の流入数が見込めます。
「まずは広告で短期の流入を確保しつつ、並行してSEO記事を積み上げる」のが、リソースが限られたBtoB企業の現実的な進め方です。
「点」の施策を「線」に変えるカスタマージャーニー設計
ブログ記事の追加やフォームの改善といった単発の施策(点)を行うだけでは、根本的な解決にはなりません。リード獲得から受注に至るまでのプロセス全体を「線」で捉えるカスタマージャーニーマップの作成が不可欠です。
ferretソリューションの「BtoBグロースステップ」の実務知見では、認知から情報収集、比較検討、導入に至るまでの顧客の心理状態と行動プロセスを可視化し、「どのフェーズの顧客に、どのコンテンツを届けるか」を設計します。各部門が「いつ」「誰に」「何をすべきか」の共通認識を持つことで、「マーケティングはリードの質が悪いと言う」「営業はリードを追ってくれない」といった対立構造を未然に防ぐことができます。
【CVRの課題】訪問はあるのにフォーム送信されないときの改善施策

月間セッションが1,000以上あるのに問い合わせが月数件しかない場合、サイトの「受け皿」に問題があります。CVR改善は、集客施策と比べて少ない工数で成果が出やすい領域です。
EFO(フォーム最適化)で離脱を防ぐ
EFO(エントリーフォーム最適化)とは、問い合わせフォームの入力項目・デザイン・エラー表示などを改善し、フォーム完了率を高める施策のことです。フォームまで到達したユーザーは問い合わせの意思が高いため、この段階での離脱を防ぐことは費用対効果の高い取り組みです。
フォーム改善の具体的なチェックリスト:
電話番号を「必須」にしているフォームは要注意です。「任意」に変更するだけでフォーム完了率が改善するケースが多く報告されています。
CTA設計を見直す
BtoBでは「お問い合わせ」だけの単一CTAが最大の失敗パターンであり、複数のCTAを設置したほうがコンバージョン率は上がります。
CTA改善の3つのポイント:
- 文言を具体化する:「お問い合わせ」→「無料で相談する」「3分で資料をダウンロード」のように、アクション後のメリットと所要時間を明示する
- 配置を多層化する:ページ下部だけでなく目次上やアイキャッチ下にもCTAを設置する
- 検討段階に合わせる:問い合わせに至る前の段階では、資料請求やホワイトペーパーダウンロードなどハードルの低いアクションを用意する
中間CVで「そのうち客」を逃さない
BtoBの購買プロセスは長く、初回訪問で問い合わせに至るケースは稀です。中間CV(中間コンバージョン)とは、最終的な問い合わせの手前に設置する「資料ダウンロード」「ホワイトペーパー請求」「メルマガ登録」などの軽いアクションポイントのことです。検討段階に合わせた中間CVを設置し、まずは接点を作ることが重要です。
導入事例を5件以上掲載することで、CVRが15〜25%向上するデータがあります。事例コンテンツは、「このような課題があり、こう解決しました」という具体的なストーリーが潜在顧客の信頼獲得に大きく貢献するため、優先的に制作すべきコンテンツです。
検討段階に合わせたコンテンツ配置が離脱を防ぐ
問い合わせが伸び悩むサイトに共通するのが、すべての導線がハードルの高い「お問い合わせ」一択になっている点です。
ferretソリューションの「BtoBグロースステップ」の実務知見では、ユーザーの検討段階に合わせたコンテンツの質と配置を多層的に見直すことを推奨しています。まだ情報収集段階の潜在層にはノウハウ系のホワイトペーパーを、比較検討に入った顕在層には導入事例や競合比較表といったキラーコンテンツへの導線を配置します。読者の温度感に合わせて最適なCTAをマッピングする泥臭い設計こそが、離脱を防ぎリード獲得を最大化する鍵です。
問い合わせの「質」を上げて商談化率を高める方法
問い合わせの数が増えても、商談につながらなければ意味がありません。ここからは、リードの「質」を高めて商談化率を向上させる方法を解説します。
フォーム項目で温度感を可視化する
問い合わせの数を増やす前に、「どんな1件が来れば成功と言えるか」を定義しておくと、フォーム設計やコンテンツ設計の精度が一気に上がります。
フォームに以下の項目を追加することで、リードの温度感を事前に把握できます。
- お問い合わせ種別:「資料請求」「見積もり依頼」「導入相談」など選択式にする
- 導入予定時期:「すぐに」「3ヶ月以内」「半年以内」「情報収集中」
- 課題カテゴリ:自社サービスが解決できる課題を選択肢として提示する
営業連携のスピードが商談化率を左右する
問い合わせから5分以内、遅くとも1時間以内に最初の接触を行うことが理想的とされています。特に「お問い合わせ」「見積もり依頼」など温度の高いリードには、即座に対応できる体制を整えましょう。
マーケと営業のSLA(サービスレベル合意)の例:
マーケティングと営業の「リード定義」のズレが最大の課題です。MQL(マーケティング部門が認定したリード)の定義がマーケと営業で一致していないと、「マーケが渡すリードの質が低い」「営業がフォローしてくれない」という不毛な対立が生まれます。
定期的にマーケと営業が合同で「どんなリードが商談化しやすいか」を振り返る場を設けることが、この問題の解決策です。
問い合わせを売上に直結させる「リード品質基準」の統一
Webサイトを改善して問い合わせが増加しても、営業部門から「質が悪い」と放置されては事業目標(受注)に貢献しません。
ferretソリューションの支援現場において、問い合わせ獲得を売上に直結させるために必ず行っているのが、営業部門との連携と「リードの質の評価基準(SLA)」の統一です。たとえば、特定の事例ページを閲覧し資料をダウンロードしたリードを質の高い「MQL」とみなし、何時間以内にどうアプローチするかを合意形成するプロセスを経ることで、マーケティングと営業が「受注」という同じ方向を向いて伴走できるようになります。
この基準が曖昧なままだと、マーケは「せっかく獲得したリードを営業が放置している」と感じ、営業は「温度の低いリードばかり渡される」と不満を抱えます。SLAの統一は、組織の対立構造を解消し、問い合わせを確実に売上へつなげるための最重要プロセスです。
改善を仕組み化する:月次PDCAの回し方
問い合わせ改善は一度やって終わりではありません。コンテンツ最適化とは「公開後の改善によって成果を高め続けること」であり、公開は完了ではなく改善のスタートです。
KPIツリーで改善ポイントを可視化する
KGI/KPI/施策指標のツリー構造で事業貢献を可視化することで、どの指標を改善すれば問い合わせが増えるかが明確になります。
売上目標(KGI)
└ 受注数 × 平均単価
└ 商談数 × 受注率
└ MQL数 × 商談化率
└ 問い合わせ数 × MQL認定率
└ 訪問数 × CVR
3ヶ月改善プランの具体例
1ヶ月目にFAQ整備、2ヶ月目に導入事例3本、3ヶ月目に中間CV設置という段階的なアプローチが推奨されています。
役割別にKPIを切り分け、月次でデータ確認→仮説立案→改善実行のPDCAを継続することが、サイトを資産として育てる鍵です。
感覚に頼らない。データでボトルネックを特定する改善サイクル
問い合わせを増やすための改善施策は、一度実行して終わりではありません。重要なのは、データに基づいてサイト上のボトルネックを特定し、仮説検証を繰り返す改善サイクルを回し続けることです。
たとえば、「アクセスはあるが特定のページからの直帰率が高い」「フォームの入力途中で離脱している」といった具体的なデータを分析し、CTAの文言変更や入力項目の削減といった施策をスピーディーにテストします。
GA4のファネル分析で「サービスページ → フォーム → 送信完了」の各ステップの離脱率を可視化し、最も離脱が大きいポイントから優先的に改善するのが鉄則です。この高速PDCAを回せる環境を整えることこそが、中長期的に安定して問い合わせを生み出すサイトを育てる最大の秘訣です。
よくある質問
まとめ
BtoBサイトの問い合わせを増やすには、まず「集客」と「CVR」のどちらに課題があるかを診断し、原因に合った施策を優先的に実行することが重要です。
本記事のポイント:
- 月間セッション1,000未満なら集客施策(SEO・広告)が先
- CVRが業界平均(1〜3%)を下回るならフォーム最適化・CTA改善が先
- 導入事例やホワイトペーパーなどの中間CVで「そのうち客」との接点を作る
- フォーム項目設計と営業連携のスピードで問い合わせの「質」を高める
- 月次PDCAを仕組み化し、改善を継続する
とはいえ、「自社の課題がどこにあるのか判断がつかない」「施策の優先順位が分からない」「改善したいが社内にリソースがない」というケースも多いのではないでしょうか。
すべてを自社で抱え込む必要はありません。「自社の強みの定義」や「営業部門との連携ルールの決定」といったコア業務は自社で行い、実行負荷の高い「SEO記事やホワイトペーパーの制作」「サイトの改修・データ分析」といったノンコア業務は、BtoBの実績ある外部パートナーに伴走・代行してもらう「ハイブリッド型」の体制が、社内にノウハウを蓄積しながら最短で成果を出す現実的な選択肢です。
ferretソリューションは、戦略立案から実行まで一貫して伴走し、マーケティングの成果で事業成長に貢献するBtoBマーケティング支援サービスです。6,650社以上のBtoB企業を支援してきた実績に基づき、IT・製造・人材・コンサルティング業など、さまざまな業種のリアルな課題を理解した担当者が最適な改善プランを提案します。
800ページにわたるBtoBマーケの実践知識を体系化した「BtoBグロースステップ」により、属人化せず再現性の高い方法で成果創出を支援します。「問い合わせが増えない」というお悩みをお持ちの方は、まずは現状の課題診断からお気軽にご相談ください。
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