
BtoB向けLPの作り方—成果が出る構成テンプレートとCVR改善チェックリスト
BtoB向けランディングページ(LP)の成果を左右するのは、BtoB特有の購買プロセスを踏まえた構成設計と、データに基づく継続的な改善です。業界別のCVR平均は製造業で1.72%、通信業で1.20%と低く、BtoBでは2〜3%を超えれば優秀な水準といえます。本記事では、成果が出るBtoB LPの8セクション構成テンプレートと、すぐに使える15項目のCVR改善チェックリストを紹介します。自社LPを見ながら改善ポイントを特定し、明日から具体的なアクションに着手できる内容です。
「LPを作ったのに問い合わせが増えない」「広告費をかけているのにCVR(コンバージョン率)が上がらない」——BtoBマーケティングの現場では、こうした悩みが後を絶ちません。
その原因の多くは、BtoC向けのLP設計をそのままBtoBに当てはめてしまっていることにあります。BtoBには「複数の意思決定者が関わる」「検討期間が長い」「論理的な根拠が求められる」という固有の特性があり、それを踏まえた構成でなければ成果は出ません。
この記事では、6,650社以上のBtoBマーケティング支援実績から見えてきた「成果が出るLPの型」を、構成テンプレートとチェックリストの二段構えで解説します。これからLPを作る方も、既存LPを改善したい方も、ぜひ最後までお読みください。
目次[非表示]
BtoB向けランディングページとは?BtoCとの決定的な違い

BtoBのLPが果たす役割
ランディングページ(LP)とは、広告やメールなどから流入したユーザーが最初に着地するページのことです。BtoBにおけるLPの役割は、「その場で商品を購入してもらう」ことではなく、資料請求・問い合わせ・セミナー申込みなどのリード(見込み顧客)を獲得する入口として機能することです。
BtoBの商材は単価が高く、導入までに複数の関係者が検討に関わります。そのため、LPのゴールは「購入」ではなく「次のステップに進んでもらうこと」に設定するのが基本です。
BtoBのLPにおけるCV(コンバージョン)とは、資料ダウンロード・問い合わせ・無料トライアル申込みなど、商談につながるアクションを指します。
BtoC LPとの3つの違い
BtoBとBtoCのLPには、以下の3つの決定的な違いがあります。
BtoCのLPでは「今すぐ購入」を促す緊急性や感情的な訴求が有効ですが、BtoBでは担当者が上長に説明できるだけの論理的な根拠と信頼性が求められます。担当者が「これは検討する価値がある」と判断し、さらに上長や経営層を説得できる材料をLP上で提供する必要があるのです。
BtoB LPでよくある失敗パターン
BtoB LPでCVRが伸びない場合、以下の3つの失敗パターンに当てはまっていることが多いです。
① 機能羅列型: 自社サービスの機能を並べるだけで、「顧客のどんな課題を解決するのか」が伝わらない。技術者目線の説明になりがちで、意思決定者には響きません。
② デザイン偏重型: 見た目の美しさにこだわるあまり、情報構造が分かりにくくなっている。BtoB LPのデザインでは、装飾よりも「分かりやすい情報構造」が成果につながります。配色は3色以内に抑え、余白を十分に取り、CTAボタンが視覚的に際立つレイアウトを意識しましょう。
③ CVポイント不足型: 「お問い合わせ」しかCVポイントがなく、まだ検討初期の訪問者が離脱してしまう。資料ダウンロードやセミナー申込みなど、検討段階に応じた複数のCVポイントを用意することが重要です。
「うちのLPは機能の説明ばかりになっていないか?」——まずはこの視点で自社LPを見直してみてください。
BtoB LPの構成と作り方|成果が出る8セクションテンプレート

BtoB LPで成果を出すには、訪問者の心理に沿った情報の並び順が重要です。ここでは、BtoBに最適化した8セクションのLP構成テンプレートと、各セクションの作り方を紹介します。
セクション1:ファーストビュー(キャッチコピー+CTA)
ファーストビューとは、ページを開いたときにスクロールせずに見える領域のことです。LPの成否を決める最重要セクションであり、訪問者の約70%がファーストビューの内容で離脱するか読み進めるかを判断するとされています(Nielsen Norman Group等の調査に基づく)。
BtoBならではのポイント:
- キャッチコピーには「ターゲットの課題」を含める(例:「営業リソース不足で商談数が伸びない企業へ」)
- CTAボタンではなく直接フォームを配置し、「無料ダウンロード」などハードルの低い文言を使うことでCVRが向上します
- 導入企業ロゴや信頼感を出す要素も添えることで、初見の訪問者に安心感を与えられます
文言例:
- ✕「送信する」→ ○「3分で読める資料を無料ダウンロード」
- ✕「お問い合わせ」→ ○「まずは無料で相談する」
セクション2:課題提起(ターゲットの悩みを言語化)
ファーストビューの直後に、ターゲットが抱える課題を具体的に言語化します。「自分のことだ」と感じてもらうことで、読み進める動機を作ります。
BtoBならではのポイント:
- 担当者レベルの悩み(「施策が追いつかない」「成果が見えない」)と、経営層レベルの悩み(「ROIが不明確」「投資判断ができない」)の両方に触れる
- 3〜5個の課題を箇条書きで提示し、チェックリスト形式にすると共感を得やすい
文言例:
- 「こんなお悩みはありませんか?」
- ☑ マーケティング施策を実行しているが成果が出ない
- ☑ リソース不足で施策が追いつかない
- ☑ サイトリニューアルをしたが問い合わせが増えない
セクション3:解決策の提示(サービス概要)
課題を提示した直後に、その解決策として自社サービスを紹介します。ここでのポイントは、機能の説明ではなく「課題がどう解決されるか」を伝えることです。
BtoBならではのポイント:
- 「何ができるか」ではなく「何が変わるか」を軸に書く
- 導入前→導入後のビフォーアフターを示すと効果的
- 専門用語は最小限にし、上長や経営層が読んでも理解できる表現にする
BtoB LPのデザインで意識すべき点:
このセクションでは図解やアイコンを活用し、サービスの全体像を視覚的に伝えることが効果的です。BtoB LPのデザインは「信頼感」と「分かりやすさ」が最優先。過度なアニメーションや装飾は避け、情報が整理されたクリーンなレイアウトを心がけましょう。
セクション4:選ばれる理由・強み(3〜5つ)
競合との差別化ポイントを明確に伝えるセクションです。BtoBの意思決定者は複数のサービスを比較検討するため、「なぜ御社を選ぶべきか」の根拠が必要です。
BtoBならではのポイント:
- 強みは3〜5つに絞る(多すぎると印象が薄まる)
- 各強みに数値的な根拠を添える(例:「6,650社以上の支援実績」「継続率95%」)
- 競合が言えない独自の強みを1つは入れる
セクション5:導入実績・社会的証明(企業ロゴ・数値)
BtoBの意思決定において、社会的証明(ソーシャルプルーフ)は極めて重要です。「他社も使っている」という事実が、稟議を通す際の強力な後押しになります。
具体的な効果データ:
- Unbounce社の調査によると、導入社数の表示でCVRが15〜25%向上する傾向が確認されています
- WikiJob社のA/Bテストでは、お客様の声の掲載によりCVRが34%向上した事例が報告されています
- 資料ダウンロードページに導入企業ロゴを掲載することでCVRが12%改善した事例もあります
BtoBならではのポイント:
- 導入企業のロゴは、ターゲットと同業種・同規模の企業を優先的に掲載する
- 「導入社数○○社以上」のような具体的な数値を大きく表示する
- 業種・規模のバリエーションを見せることで「自社にも合いそう」と感じてもらう
セクション6:導入事例・お客様の声
社会的証明をさらに深掘りし、具体的な成果を示すセクションです。BtoBでは「同じような課題を持つ企業がどう解決したか」のストーリーが、最も説得力のあるコンテンツになります。
BtoBならではのポイント:
- 事例には必ず「課題→導入→成果」の3ステップを含める
- 成果は定量的に示す(例:「リード獲得数が月間100件に到達」「CVRが2倍に改善」)
- ターゲットの業種・規模に近い事例を優先的に掲載する
- 担当者の顔写真と実名があると信頼性が大幅に向上する
導入事例は最低3社分を用意しましょう。業種・規模・課題のバリエーションを持たせることで、幅広い訪問者に「自社にも当てはまる」と感じてもらえます。
セクション7:料金・プラン(または導入の流れ)
BtoBでは料金を公開しないケースもありますが、可能な範囲で料金感を示すことで、検討のハードルを下げられます。料金を出せない場合は「導入の流れ」を代わりに配置します。
BtoBならではのポイント:
- 料金を出す場合は「月額○○円〜」のように最低ラインを示す
- 料金を出さない場合は「お問い合わせ後、最短○営業日でお見積り」のように次のステップを明確にする
- 導入の流れは3〜5ステップで図解すると分かりやすい(例:お問い合わせ→ヒアリング→ご提案→契約→導入開始)
セクション8:FAQ+最終CTA
ページの最後に、よくある質問と最終的なCTAを配置します。FAQは訪問者の不安を解消し、CTAへの心理的ハードルを下げる役割を果たします。
BtoBならではのポイント:
- FAQには「導入期間」「サポート体制」「契約期間の縛り」「セキュリティ」など、BtoB特有の懸念に答える
- 最終CTAは、ファーストビューと同じフォームまたはボタンを再配置する
- 「まだ検討段階の方へ」として、資料ダウンロードなど低ハードルのCVポイントも併記する
BtoB LPのCVR改善チェックリスト【15項目】
既にLPを運用している方は、以下の15項目で自社LPを診断してみてください。1つでも「No」がある項目は、改善の余地があります。
ファーストビュー編(5項目)
ページ表示速度は見落としがちですが、CVRへの影響は大きいです。Google PageSpeed Insightsで自社LPのスコアを確認してみてください。
コンテンツ編(5項目)
CTA・フォーム編(5項目)
まずはチェックリストの中から「すぐに直せる項目」を3つ選んで着手しましょう。フォーム項目の削減やCTAの文言変更は、開発工数をかけずに改善できるポイントです。
BtoB LPのCVR目安|業界別ベンチマークデータ
業界別CVR平均値(2024年データ)
自社LPのCVRが「良いのか悪いのか」を判断するには、業界別のベンチマークデータが参考になります。
2024年の業界別CVR平均値は以下の通りです。
BtoB商材は一般的に製造業や通信業に近い水準になることが多く、CVR 1〜3%が一つの目安です。3%を超えていれば優秀、1%を下回っている場合は早急な改善が必要と考えてよいでしょう。
デバイス別CVRの違い
デバイス別に見ると、CVRには大きな差があります。デスクトップのCVR平均が4.03%であるのに対し、モバイルは2.19%と約半分の水準です。
ただし、BtoBでも初回接触の30〜50%がモバイル経由というデータがあります。「BtoBだからモバイル対応は後回し」という考えは危険です。スマートフォンで情報収集を始め、後日デスクトップで詳細を確認して問い合わせるという行動パターンが一般的になっています。
自社LPのCVRが低い場合の診断フロー
自社のCVRがベンチマーク以下の場合、以下の順番で原因を特定していきましょう。
- ページ表示速度を確認 → 3秒以上かかっていれば、まず速度改善から着手
- ファーストビューの離脱率を確認 → 高ければキャッチコピーとCTAの見直し
- フォームの離脱率を確認 → 高ければフォーム項目の削減とEFO(入力フォーム最適化)
- コンテンツの読了率を確認 → 低ければ構成の見直しと情報の整理
この順番で改善することで、最もインパクトの大きい箇所から効率的にCVRを引き上げられます。
BtoB LPの改善を成功させる3つのポイント

チェックリストで課題を特定したら、次は改善を実行するフェーズです。LP改善を一過性で終わらせず、継続的に成果を出すための3つのポイントを解説します。
ポイント1:A/Bテストで仮説検証を回す
LP改善で最も重要なのは、単発の改善ではなく継続的なPDCAサイクルを回すことです。定期的にデータを分析し、仮説を立て、テストを実施することで、より効果的なランディングページに進化させていくことができます。
A/Bテストとは、2つのパターンを同時に配信し、どちらがより高い成果を出すかをデータで検証する手法です。ヘッドラインの改善で10〜50%、フォーム項目の最適化で20〜60%のCVR改善が見込めるというデータもあります。
A/Bテストで優先的にテストすべき要素:
- ファーストビューのキャッチコピー
- CTAボタンの文言と色
- フォームの項目数
- 社会的証明の見せ方(ロゴの数・配置)
- ページの長さ(情報量)
ポイント2:ヒートマップで離脱ポイントを特定する
ヒートマップツールを使うと、訪問者がページのどこをよく見ているか、どこで離脱しているかを視覚的に把握できます。
BtoBマーケティングの調査によると、サイト運用ツールの導入状況はアクセス解析が43.9%、ヒートマップが37.3%、A/Bテストが33.3%となっており、多くの企業がデータに基づく改善に取り組んでいます。
おすすめの無料ツール:
- Google PageSpeed Insights: ページ表示速度の測定と改善提案
- Microsoft Clarity: 無料のヒートマップ・セッション録画ツール。2025年2月には新機能「アテンションヒートマップ」が登場し、ユーザーの注目度をより詳細に分析できるようになりました
ポイント3:LP単体ではなくマーケティング全体で考える
LP改善は重要ですが、LP単体の最適化には限界があります。ウェブサイトから獲得したリードの育成と商談化プロセスを最適化することは、BtoBサイト全体のCVR向上に効果的な施策です。BtoBビジネスでは、ウェブサイトからのリード獲得はプロセスの一部に過ぎず、その後の育成と商談化が全体的な成果を左右します。
成果を最大化するには、以下の一連の流れを全体最適する視点が必要です。
広告(集客)→ LP(リード獲得)→ フォーム(EFO)→ インサイドセールス(商談化)
LPのCVRが改善しても、その後のリード育成や営業連携が機能していなければ、最終的な売上にはつながりません。LP改善をきっかけに、マーケティング全体の仕組みを見直すことが、BtoBで成果を出す近道です。
まとめ|BtoB LPは「構成×改善サイクル」で成果が変わる
本記事のポイントを振り返ります。
- BtoB LPはBtoCとは別物。 複数の意思決定者・長い検討期間・論理的訴求という特性を踏まえた構成設計が必要
- 8セクションの構成テンプレートに沿ってLPを設計すれば、訪問者の心理に沿った情報提供ができる
- 15項目のチェックリストで自社LPを診断し、「すぐに直せる項目」から着手する
- LP単体の改善だけでなく、広告→LP→フォーム→インサイドセールスの全体最適が成果を最大化する
まずは今日、チェックリストを片手に自社LPを開いてみてください。改善すべきポイントが必ず見つかるはずです。
LP改善から、BtoBマーケティング全体の成果向上へ
LP改善に取り組む中で、「LPだけ直しても根本的な解決にならない」と感じることはありませんか?
ferretソリューションは、「口も出すし、手も出す。成果にコミットするマーケティングパートナー」として、戦略立案から実行まで一貫して伴走し、マーケティングの成果で事業成長に貢献します。
6,650社以上のBtoB企業を支援してきた実績に基づくリアルな知見と、800ページにわたるBtoBマーケの実践知識を体系化した「BtoBグロースステップ」により、LP改善だけでなく、ターゲット設計からリード獲得、商談化まで、再現性の高い方法で成果創出を支援します。
よくある質問
あわせて読みたい:LP制作の成果を分ける! BtoB企業がCVRを最大化するLP構成とは?













